沖縄代表のお菓子ちんすこう ~歴史・作り方・種類~

沖縄への家族旅行や修学旅行のお土産としてメジャーな沖縄銘菓「ちんすこう」

実際に沖縄に行ったことがない人でも、一度は食べた経験があるのではないでしょうか。

また近年は自宅できるお菓子作りがトレンドですが、実はちんすこうはとても簡単に作れるお菓子ということはあまり知られていません。

ここでは、誰でも作れるちんすこうのレシピやちんすこう誕生の歴史、オススメの種類や食べ方など、ちんすこうのあらゆる知識をご紹介します。

目次

歴史と起源

ちんすこうという言葉には、「金色に輝くほどける口当たりの焼菓子」という意味があります。このちんすこうが沖縄で作られた歴史は、琉球王国時代の後期までさかのぼります。琉球王国は1429年〜1879年まで450年続いた王国です。

はじめは今のちんすこうのような硬い食感ではなく、カステラのようなお菓子だったと言われています。そして、元々は王族や貴族といった位の高い人たちが祝い事などで食べるお菓子として親しまれていたようです。廃藩置県により琉球から沖縄になった後、ちんすこうは徐々に庶民のお菓子として日本全土に広がっていったと言われています。

さらに戦後、1908年創業の新垣菓子店という沖縄初の菓子店が中心となり、一口サイズの細長い形への改良、ビニールパッケージ化、大量生産化、といった取り組みを進めたことでますます世に知られるようになっていったのです。

さて、このような深い歴史があることから「ちんすこうは完全に沖縄オリジナルのお菓子なんだ!」と思った人も多いと思いますが、少し違います。

実はちんすこうというお菓子の起源は、海外にあると言われています。

諸説ありますが、次の3つの国のお菓子が起源としては有力だと言われています。

説①:中国

中国南部で作られていた伝統的な焼菓子である桃酥(タォースゥ)がちんすこうの起源という説です。琉球は中国との交易が盛んだったため、このようにお菓子の製法だけでなく文化や習慣も中国に影響されている部分が強いことは広く知られています。

説②:ポルトガル

ポルトガルの焼菓子で、今も日本で多くの人に愛されているボーロが起源という説です。ヨーロッパと中国との交易路であったシルクロードから沖縄に伝わったと考えられています。

説③:スペイン

ちんすこうと食感や原材料が似ているお菓子、ポルボロンが起源という説です。確かにちんすこうに使われている小麦粉とラード(豚の脂身)は、ポルボロンにも使われている共通の材料なので説としては有力かもしれません。

これらの説や歴史を見ると、ちんすこうはいろいろな国のお菓子の特徴を上手く取り入れて、少しずつ琉球流(沖縄流)にアレンジさせたものだと考えることもできるでしょう。

ちんすこうの作り方(レシピ)

ちんすこうは自宅で簡単にできるお菓子です。
レシピは好みによってさまざまですが、ここでは特に基本的な作り方をご紹介します。

必要な材料は、薄力粉・砂糖・ラードの3つのみです。

手順は以下です。

レンジ(もしくは湯せん)でラードと砂糖

1.レンジ(もしくは湯せん)でラードと砂糖を混ぜ合わせる。やわらかい白色の状態になるまでよく混ぜる。

 

2.ラードと砂糖を混ぜたものに小麦粉を振るい、さらに手を使って練るように混ぜる。

 

3.一口サイズで好みの形に整える。

 

4.予熱なしの150℃のオーブンで30分焼けば完成。

【参考URL】

分量は50個作る場合で、薄力粉200g、砂糖180g、ラード110gが目安です。

好みによって塩、抹茶、ココアなどを混ぜたりする人もいるようなので、いろいろな味を試してみるとより楽めるでしょう。

ちんすこうの種類

ちんすこうの種類

ひとくちにちんすこうと言っても、その種類は20種類以上もあることは知っていましたか?ここではプレーン以外の5種類のちんすこうを紹介するので、ぜひお土産やプレゼントの参考にしてみてください。

塩味

プレーンのちんすこうに近い味ですが、塩気が足りないという人にはオススメの味です。

石垣の塩を使っている商品もあるため、食べるだけで沖縄の雰囲気を味わえるかもしれません。

黒糖味

黒糖は沖縄の名産でもあるので、塩味同様、ちんすこうの定番の味です。

深みのある甘さが特徴で、きなこがコーティングされている商品もあります。

チョコレート味

チョコレート味の中にもミルクやダークなど種類があるので、甘さの好みに合わせて購入できます。またチョコが練り込まれたものから、周りにコーティングされたものまでさまざまあります。

パイン味

「パイン味なんてあるの!?」とあまり味の想像ができない人も多いと思います。ですが、ちんすこうパイン味はちんすこうの味では定番となっている商品の1つでもあります。

意外と知られていないので、お土産やちょっとしたプレゼントには珍しがられるかもしれません。

紅芋味

ほんのり紫色をした紅芋味のちんすこうです。沖縄の紅芋はちんすこうと同じように中国から広がってきたと言われています。

「沖縄といえば紅芋!」という紅芋好きの人にあげると喜ばれるかもしれません。

その他マイナーではありますが、ほろ苦さが特徴のコーヒー味やおつまみ感覚で食べられる胡椒チーズ味のちんすこうもあります。

より美味しく食べるには「さんぴん茶」がオススメ

ちんすこうを食べる時に是非オススメしたいのが、さんぴん茶を一緒に飲むことです。さんぴん茶とは沖縄で親しまれているお茶で、中国のジャスミン茶とほぼ同じものです。ジャスミンの花の香りはお菓子との相性が非常に良いと言われているため、ちんすこうもより美味しく食べることができます。

さらにこのさんぴん茶とともに、ここで紹介したちんすこうにまつわる琉球の歴史や海外諸説も思い浮かべながら食べることで、さらに味わい深いお菓子として楽しめるはずです。

ちんすこうを食べる時に是非オススメ
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